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DISCOVER CROWN SPRIT PROJECT

日本人が、日本人の声を聴き、日本の道を追求しながら、磨き上げてきた純国産乗用車クラウン
そのルーツを遡り、部品の入手が非常に困難な、初代~7代目クラウンのレストアを行う
DISCOVER CROWN SPRIT PROJECTが全国で始動。

長野トヨタは、先々代の社長が使用していた3代目クラウンで
DISCOVER CROWN SPRIT PROJECTに挑みました。

長野トヨタの目標は「車検を取り、公道を走ること。」

大正13年より長野県に車の歴史を築き92年。8年後の100周年に向けて、
車の操る喜びや楽しさの原点に経ちかえるべく、このプロジェクトが始動しました。



プロジェクト始動



3代目のクラウンの保管業態は良いとはいえませんでした。
当初は、エンジンは掛からず、塗装やゴム類も全面的に劣化していました。

特に昨年の9月頃から着手したエンジンの修理が難航。
さまざまな技術を、専門知識を持ったさまざまな方から聞きながら手を加え、
今年初めにようやく目処が立ちました。

特に古い車の再生「レストア」を始めるにあたり、
国産・外国のクラシックカーをレストアするノウハウの豊富な、
ブレーキメーカー「エンドレス」社長の花里様より
アドバイス・サポートをいただきました。

レストアの作業メンバーは、
ボディ部門に、ユー・ボディアンドペインティング(以下、UBP)から
箱山、松橋、近藤
シャシ・エンジン・駆動部門に、長野トヨタ サービス部から
塚田、星谷、飯澤
が選ばれ、本格的なレストアが開始されました。



車両製作中~試運転まで



とにかく入手したい部品の大半が入手できない状況でした。
現品を手直しするか他車の部品を流用するか、自作するかの繰り返し。
通常なら決まった品番をオーダーするだけの手間で済みますが、
流用にしても、自作にしても、何倍もの時間が掛かり、
作業は多くの時間を要すものでした。

最初の頃は、完成した姿を想像できなかったのですが、
UBPがボディを素晴らしい仕上がりで形にしていただいたおかげで、
完成に対して現実味を実感できるようになり、
士気が上がったことを憶えています。

また難関の作業となったマフラーを切開して、
内部の仕切りから作り直しそして再生させる工程は、
今まで培ってきたノウハウが十分に発揮された作業となりました。

新車部の新井も車検までの段取りに奔走し、何とか登録まで行きつき、
ナンバーが取得出来たときは、感慨深いものがありました。



レストアは見えない凄さを教えてくれました



ボディの修復では、
塗装を剥がし凸凹で悪いところを叩き出すなど鋼板修正から始めました。

3代目クラウンは「日本の美が脈うつ斬新なスタイル」と
うたわれ、独特なラインを出すために、今とは違い、
厚い鋼板をプレス機で強い力で引っ張り造っています。

そのため、よく見ると若干の歪があり、
サーフェイサーを入れて滑らかにし、
最終的には見えないように仕上げてあり、
当時のプレス技術や手間によって出来た美しいラインは、
スタッフ一同、感動しました。

またボディとドアをつなぎ、ドアを開閉するドアヒンジ。
ドアの重みを支え、衝突時にドアが開いた時に
乗員が飛び出さないように丈夫なものが付いていました。

さらに乗り降りしやすい様に
ドアが2段階で開き、しかもカム機構とバネを使い
その2段階でドアが節度よく確実に止まるように工夫されていました。

ドアの閉まり音も高級車に相応しいメカニカルで重厚な音。
クラウンに乗る喜びを感じていただけるように造られていることが改めて分かりました。





レストアクラウン完成披露会



2016年7月20日
長野トヨタでは、本社プリズムビルで「レストアクラウン完成披露会」を開催。

冒頭あいさつした宇都宮社長は、
「昭和の名車であるクラウンを復活させるよう心に誓ってレストアしました。
このクラウンは私の祖父である先々代の社長が使用していました。
ただ見るだけではなく、しっかりと走れる車にしようとチャレンジし、
我々の技術のシンボルとして力を注ぎました。走破チャレンジでもしっかりゴールしたい」
と披露を行いました。

この日、完成披露会では多くの地元メディアが取材に訪れました。




登録後~走破チャレンジまで

登録後も、試運転やトラブル対策の課題が残されていましたが、イベントまでの日数が少なく、
可能な限り走行実績を作りながら、手を加えられる部分について対策していく日々でした。

そんな中で起き得るトラブルも限定的であることが経験として理解できるようになり、
それに対する対策方法は十分に確立できていたので「これなら走破は出来るだろう」と
チャレンジに向けて何とか納得できるレベルまで意識を持って行くことができました。




『CROWN JAPAN FESTA 走破チャレンジ』無事完走!!


2016年8月25日~29日
クラウンが生誕した「元町工場」に全国のレストアしたクラウンが集結。
長野トヨタも3代目クラウンで参加し、
クラウン誕生の地“元町工場”内をパレード。
そして東京までの約430kmの走破にチャレンジし、
8月29日にゴール地点である東京 代官山 T-SITEに到着しました。





第1日目「元町工場~浜名湖」8月25日(木)

走破チャレンジスタートパレードを無事に終え、いよいよスタート(83.5km)

スタートしてしばらくは順調に走行を続けました。
しかし、途中で想定していた不具合が起き始めました。
それはエンジンキャブレーターのオーバーフローとブレーキ引きずりの症状。

この問題は温度上昇に伴い発生することが多く、
テスト走行でも頻繁に発生していましたが、
完全に解消させることができず本番をむかえていました。
幸いにも2つのトラブルとも発生しても路肩に停め数分の作業で解消。

しばらくは発生しないことが分かっていた為、慌てることもなく処置作業を走行しました。
その後は、大きな問題もなく、浜名湖のホテルにゴールできました。

沿道の愛知トヨタ様の店舗からは、ノボリ旗やハッピ姿で声援を送っていただき、
たいへん元気をいただきました。

元町工場から出発




第2日目「浜名湖~御殿場」8月26日(金)

走破日程中、一番の長距離の行程(約170km)。
いつも発生するブレーキ引きずりに対し、熱さをきっかけに発生することが考えられ、
早朝にエンジンルーム内のブレーキ装着にアルミ板で囲いを設け、
エンジンの熱を遮断する処置を行ないました。

この日のルートは険しくはないが、峠を越える行程。
また外気温も37℃位の猛暑日で、山道を走行し始めると
メーター内水温計が通常より高い位置を示していることに気が付き、
エンジン本体を傷めてしまう前に広めの路肩に停めエンジンルームを開けました。
エンジン冷却水温度が異常上昇してしまうオーバーヒートを起こしていました。

長野でのテスト走行では全く症状を見せていなかったため、
想定外のトラブルに動揺しましたが、
「エンジンが止まってないから走れない訳ではない。
なるべくエンジンが冷えるよう今できる限りの対策を!!」
と冷静に考えました。

気温が高過ぎることが原因と結論付け冷却ファンを強制駆動させようと
プーリーと直結にし、ゴールを目指しました。

車の限界を見極めながら定期的に休ませ、直接水をかけ冷やしながら
なんとか御殿場まで到達しました。
途中、駿河湾の景色、富士山の絶景を横目に
黙々と走行に集中した1日となりました。

緊急で駐車をお願いした沿道のガソリンスタンドでは、
「珍しい車を見せてくれてありがとう」と声をかけていただいたり、
コンビニエンスストアでは、笑顔で水道の利用をご了承いただいたりと、
皆様のご協力・応援が意欲につながりました。

御殿場にて




第3日目「御殿場~横浜」8月27日(土)

2016年8月27日(土)
昨日の夜、ホテル駐車場でオーバーヒートの対策としていくつかの処置を行い、
その効果が効いてくれたらと願いながらスタート。
この日は峠を越さなくてはならないのと、
都心部に入るため断続的な渋滞区間を走行しなくてはならない
という過酷な一日でした。

スタート後、間もなくして水温計が上昇し始め、
冷却水が吹き返すほどのオーバーヒート。
「エンジンを壊してしまったのでは」と不安が広がりました。
その後、冷静に改めて診断してみると、
エンジンは破損している訳ではないことが確認できました。
しかし、症状が昨日より悪化していることが分かりました。

そこで考えられたのが、
「定期的に車を休ませ水をかけながら冷やす」
「より多くの風をエンジンルームに取り入れるための処置」
という方法を野外整備で行い、走行を続けました。

車室内は蒸し風呂状態で過酷な条件でしたがそれでも諦めず、
走行中の車内から直接「加熱したラジエータ」に散水して冷却する装置を
身の回りの部品で作り、体力的にも精神的にも気を遣う走行で、
無事横浜(約100km)まで到着しました。

横浜のホテルの駐車場にて
散水システム
(これが無ければたどり着けなかった)




第4日目「横浜~東京」8月28日(日)

2016年8月28日(日)
この日コースは距離(約67km)は短いものの、車には厳しい渋滞多発地域。
それに備え前夜2回目の水温維持対策を地下駐車場で遅くまで実施。
いくらかの効果を確認しつつも「完走すること」を最優先に車を労わりゴールを目指しました。
既に「やれる事は全てやってみよう」と共通意識ができており、
途中で給油に寄ったガソリンスタンドの隅で高圧スチーム洗車機を借りて
エンジン、ラジエータの中を洗浄してみました。
その作業の甲斐あってオーバーヒートの症状を抑えることができました。
このことが功を奏し早い時間帯にゴールすることが出来ました。

ホテル到着後サポートをいただいている東京トヨタ様の工場へ持ち込み
再度念入りにラジエータ内の洗浄を行い明日の最終日に備えました。

ニューオータニにて
東京トヨタ様の工場にて




第5日目「代官山」8月29日(月)

最終日ニューオータニから代官山イベント会場まで12kmの走行を残すのみ!
この走行は今までとは打って変わって全くトラブルがなく絶好調の走りとなりました。
イベント会場にて走破パレード全販売店27台全て走破し感動のフィナーレ。

弊社、宇都宮社長もレストアクラウンに乗車し、一同、感動・感激の一日となり、
達成感で大満足の走破チャレンジとなりました。

代官山で感動のフィナーレ




走破チャレンジを終えて



サービス部 塚田

1年の歳月と今まで培った知恵を振り絞って、参加メンバー全員でクラウンの完成と走破チャレンジを成功に終わらせることが出来ました。
当初、『エンジン始動の不能、ブレーキの固着、内外装の劣化、部品調達なし』など何から始めれば良いのか、どのように部品を調達しレストアすれば良いのかと悩みました。
すると、現在の車を修理する感覚で作業に向かうと行き詰ることに気づかされました。
部品の構造をしっかり理解して、どの車種の部品が供給できそうかなど、様々な思考から最前の策を選択する大切さを学ぶとともに、時間をかけ、さらに車を愛する気持ちが無ければレストアは出来ないことが分かりました。


サービス部 星谷

目的、目標を成し遂げるには全員の力を合わせてなくてはなりません。 その為には良いチームワークが求められます。 メンバー一人ひとり立場も、役割も、能力も違いますが、その状況、その場面で目的に対し決して諦めない強い気持ちで、「今自分ができることを手を抜かず全力でやること」、「その環境を作ること」が良いチーム、チームワークが良いと言えるのだと思います。このイベント中にこんな気持ちが生まれたことが完全走破達成に繋がったと思います。
この貴重な経験で学んだことを活かし、これからの仕事に役立ていきたいと思います。


サービス部 飯澤

今回、ドライバー含めて5人での走破でしたが、それぞれが役割りに対して最大限の貢献ができていました。参加者として言えることは、誰か1人が欠けても、あの状況は打開できなかったと感じています。 何回もあった作業でも、特に指示や言葉がなくても、次に何が必要なのか他のメンバーの考えていることも分かるようになっていましたし、本来のプロの仕事はこうなんだろうなと感じることができました。
この経験をエンジニアにも経験させてあげたいと強く思いました。貴重な時間をありがとうございました。


新車部 新井

ドライバー・ナビゲーター星谷・飯澤の「あきらめない気持ち」、「後ろ向きにならない」姿を見て、サポート隊も取材班も「この人たちなら、止まっても何とか動かしてくれる」と感じさせてくれる安心感は、自信につながりました。


ユー・ボディアンドペインティング 箱山

今回のクラウンMS50は私が入社した頃は、まだたまに修理で入庫していたのでボディ、エンジン等修理したこともあり、覚えもありました。この頃のクラウンはボディとフレームが別の構造部品としてある為それぞれ分解して一定のレベルにすることは、技術と手間暇時間のかかる作業でした。
エンジン、キャブレター、ボンネットヒンジ、ドアヒンジ、ロックにストライカー今の車とは全く構造が違う、錆びて傷んだ部品を再使用前提で外すには経験と注意力が必要ですが、構造を理解しなくては出来ません。 外した部品の錆を落とし再生するためにサンドブラストマシンを作るところから始め、各パーツ毎に処理をしました。 錆を落とし機能を回復正常に作動させるには、作業に精通している事、何より修理が終わった仕上がりをイメージしてどこまで拘れるか。ボルト一本でも時代によって違います。 レストアと言うのは、ビス一本から仕上げるフルレストアから、外装の修復のみにこだわる板金塗装修理など、目的によって全く違う作業です。
携わったスタッフには、今回とても良い経験になったと思います。


ユー・ボディアンドペインティング 松橋

板金の作業を担当しました。部品が劣化しており壊さないように外す作業に苦労し、ドア修理では、今の車に使われている薄くて軽い超張力鋼板とは違う厚みのあるしっかりした鋼版が使用されていて直しやすかったことを思い出します。
最後に美観に影響するフード、フェンダー、ドアなどの建付けに気を使い作業しました。
今回の経験を仕事に生かしたいです。


ユー・ボディアンドペインティング 近藤

塗装を担当しました。大変だった事は下地処理です。
昔の塗装やパテは今より性能が劣る為、処理に多くの時間を費やしました。
作業を進める上で驚いた事が、グリル、エンブレム、モールです。今はプラスチックを多く使用していますが、ダイキャスト、ステンレス等金属を使いさすがクラウンと感じさせられました。



3代目クラウン展示会情報

今回レストアした3代目クラウンが、長野県内各地の長野トヨタ店にやってきます。




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